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時期
1790–1850年
地域
フランス、ドイツ、イギリス、スペインなどヨーロッパ各地
本DB収録 34 点

ロマン主義

Romanticism

18世紀末から19世紀半ばにかけてヨーロッパに広がった芸術の動向。理性と古典の規範よりも、個人の感情と想像力、自然の崇高さ、異国や過去への憧れを重んじ、劇的な構図と色彩で人間の情熱と恐れを描いた。

解説OVERVIEW

定義と時代背景

ロマン主義は、18世紀末から19世紀半ばにかけて、文学・音楽・美術にわたってヨーロッパに広がった動向である。フランス革命とナポレオン戦争による激動、産業化による社会の変化のなかで、啓蒙思想の理性や、古代を手本とする新古典主義の規範だけでは表せないものへの関心が高まった。画家たちは、個人の感情と想像力、人間を超える自然の力、民族の歴史や伝説、東方などの異国に題材を求めた。一つの様式というより、ものの感じ方と表現の姿勢を共有する運動である。

造形上の特徴

劇的な場面を、斜めに走る構図や激しい動き、強い明暗と鮮やかな色彩で描く。線と輪郭を重んじる新古典主義に対し、色彩と筆致の勢いで感情を伝えることが多い。嵐の海、山岳、廃墟、夕暮れの空など、人間を圧倒する崇高な自然も好んで描かれた。同時代の事件や戦争の悲惨さ、狂気や夢、死といった主題も取り上げられる。激しい動き、強い色彩と明暗、見る者の感情に直接訴える主題が見分ける手がかりになる。

代表画家と代表作

スペインのフランシスコ・デ・ゴヤは、《裸のマハ》のような宮廷時代の作品を経て、《1808年5月3日》(1814年)で戦争の暴力を描き、ロマン主義の先駆けとなった。フランスではジェリコーが遭難事件に取材した《メデューズ号の筏》(1818〜1819年)を、ウジェーヌ・ドラクロワが《民衆を導く自由の女神》(1830年)を描いた。ドイツのカスパー・ダーヴィト・フリードリヒは《虹のある山の風景》のように孤独な人物と神秘的な風景を、イギリスのウィリアム・ターナーは光と大気に溶ける嵐や海を描いた。イタリアではフランチェスコ・アイエツが、《接吻》のように中世に取材した場面へ統一運動の願いを込めた。ロシアではイヴァン・アイヴァゾフスキーが、《第九の怒濤》(1850年)で嵐の海と光を描いた。

前後の流派との関係

ロマン主義は、新古典主義と同じ時代に並び立ち、パリのサロンでは、色彩を重んじるドラクロワと、線を重んじるアングルの対立が二つの流れの象徴となった。情熱と個性を重んじる姿勢は、19世紀半ばの写実主義が理想化された過去や異国に背を向けたことで後退していく。一方、色彩と筆致の自由や、光と大気への関心は、印象派や、夢と内面を描く象徴主義へと受け継がれた。

代表画家ARTISTS

代表作MAJOR WORKS

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