整った美しさとは別に、人の尺度を超えた巨大さや荒々しさが引き起こす畏れと高揚をいう。エドマンド・バークは1757年の論考で、危険を安全な場所から眺めるときに生じる感情として美と区別した。険しい山、嵐の海、果てのない氷原などがその典型で、19世紀のロマン主義の風景画は好んでこれを主題にした。フリードリヒの《氷の海》は、人の姿をいっさい置かずに自然の力だけを示した例である。