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時期
1460–1600年
地域
イタリア(ヴェネツィアとヴェネト地方)
本DB収録 13 点

ヴェネツィア派

Venetian school

15世紀後半から16世紀にかけて、ヴェネツィア共和国で発展した絵画の流派。線描を重んじたフィレンツェやローマに対し、油彩による豊かな色彩と光で、人物と風景を大気のなかに描き出した。

解説OVERVIEW

定義と時代背景

ヴェネツィア派は、15世紀後半から16世紀にかけて、ヴェネツィア共和国で発展した絵画の流れを指す。東方との交易で栄えた海の都は、ビザンティンの金地のモザイクの伝統をもち、1475年から翌年にかけて滞在したアントネッロ・ダ・メッシーナらを通じて、ネーデルラント由来の油彩技法がいち早く根づいた。注文主は国家や教会のほか、市民の信徒団体である同信会(スクオーラ)で、会館の広間を飾る大画面の物語画を競って求めた。フィレンツェやローマの画家が線による素描(ディセーニョ)を重んじたのに対し、ヴェネツィアの画家は色彩(コロリート)で形と空間をつくり、両者の優劣は16世紀の美術論の大きな主題となった。

造形上の特徴

湿気の多い土地では壁画が傷みやすく、油彩で描いたカンヴァスが早くから広まった。絵具を薄く塗り重ねるグレーズで深みのある色を出し、温かく輝く肌、明るい空、大気に包まれた風景を描く。輪郭線よりも色の面と光で形をあらわし、16世紀半ば以降は筆の跡を残す自由な仕上げへと進んだ。輝くような色彩、人物と一体になった風景、柔らかな光が、見分ける手がかりになる。

代表画家と代表作

ジョヴァンニ・ベッリーニは《サン・ザッカリア祭壇画》(1505年)で穏やかな光に満ちた聖母像を確立し、ジョルジョーネは《テンペスタ》(1504年頃、アカデミア美術館)で風景そのものを主役にした。ティツィアーノは《聖母被昇天》(1516〜1518年、フラーリ聖堂)や、フェリペ2世のための《ディアナとアクタイオン》(1556〜1559年)などで流派を頂点に導いた。16世紀後半には、ティントレットが《磔刑》(1565年)のような劇的な大画面を、パオロ・ヴェロネーゼが《カナの婚礼》(1562〜1563年)や《レヴィ家の饗宴》(1573年、同館)のような華やかな祝宴図を描いた。

前後の流派との関係

ベッリーニは、姉妹の夫にあたるマンテーニャから、明確な形と古代への関心を学んだ。16世紀には盛期ルネサンスやマニエリスムと並び立ち、ヴェネツィアで学んだエル・グレコがその色彩と光をスペインへ伝えた。ティツィアーノの色彩と自由な筆づかいは、ルーベンスやディエゴ・ベラスケスらバロックの画家たちの手本となり、18世紀にはティエポロやカナレットがヴェネツィア絵画の伝統を受け継いだ。

代表画家ARTISTS

代表作MAJOR WORKS

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