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《聖カタリナの神秘の結婚》

Matrimonio mistico di santa Caterina d'Alessandria
《聖カタリナの神秘の結婚》パオロ・ヴェロネーゼ
Wikimedia Commons / アカデミア美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
パオロ・ヴェロネーゼ
制作年
1570–1575年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
377 × 241 cm
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大円柱の立つ石段の上で、聖母の膝の幼子が、冠を戴き青と金の錦をまとった聖カタリナの手に指輪をはめる。周りでは天使たちがリュートを弾き、楽譜を読み、雲の切れ間からは棕櫚の枝と冠を持つ天使が舞い降りる。

概要

《聖カタリナの神秘の結婚》は、ヴェネツィアの画家パオロ・ヴェロネーゼが1570年から1575年頃に描いた油彩の祭壇画で、ヴェネツィアのアカデミア美術館が所蔵する。館の記録では、キャンバスに油彩で、縦377センチ、横241センチ。目録番号は1324で、第10室に展示されている。もとはヴェネツィアのサンタ・カテリーナ・デイ・サッキ聖堂の大きな祭壇画で、館はこれを、様式から1570年代初めに位置づけられるパオロ・カリアーリ(ヴェロネーゼ)の到達点の一つとしている。

画面の読み解き

館の解説によれば、伝説で3世紀に生きたとされるアレクサンドリアの女王カタリナが、彼女にまつわる最もよく知られた逸話、すなわちキリストとの「神秘の結婚」の場面で描かれている。その結婚は、幼子が彼女の右手にはめる指輪で表される。画面の左には溝のある大きな円柱がそびえ、花模様の薄紅の布が掛けられている。石段の上で聖母が幼子を膝に抱き、右には金の冠を戴き、青と金の錦の衣をまとったカタリナが身をかがめる。左手前では天使たちがリュートを奏で、譜面を広げて歌い、段の下には弦楽器が置かれる。上方では雲が割れて青空がのぞき、幼い天使たちの群れの中から、棕櫚の枝と冠を手にした天使が舞い降りてくる。

技法・様式

館は、本作に画家の並外れた技術と様式の幅が表れているとする。一つは、優美な布地を驚くほど豊かな色彩で描き分けた衣装の表現であり、もう一つは、中央の人物群に斜めに上昇するリズムを与え、複雑な場面を組み立てる力である。日本語版ウィキペディアによれば、右下から聖カタリナと聖母を通って上る斜めの線は、円柱に掛けられた布によって強められ、そこから雲の切れ間と天使たちへと続いていく。17世紀の著述家マルコ・ボスキーニは1660年に、画家がまるで金や真珠、ルビー、エメラルド、サファイア、そして最も完全なダイヤモンドを使ったかのようだと、その色彩を讃えた。

来歴

館によれば、本作はアウグスティノ会の女子修道院に属するサンタ・カテリーナ・デイ・サッキ聖堂のための大祭壇画で、ナポレオンによる占領下で国有化された。第一次世界大戦(1918年終結)ののち、国有となった聖堂から引き上げられ、1925年に館に収められた。日本語版ウィキペディアによれば、1581年にはフランチェスコ・サンソヴィーノが、1660年にはボスキーニがこの絵に言及している。制作年については研究者の間で1560年から1580年まで見解が分かれている。

意義

館によれば、カタリナの神秘の結婚の逸話は教会法で認められたものではないが、聖堂に仕えたアウグスティノ会の修道女たちにとって、また修道院で教育を受け結婚の支度をした若い貴族の娘たちにとって、思いをめぐらし、自らの信心を形づくるための教訓となる手本であった。同じ館には、ヴェロネーゼの《レヴィ家の饗宴》も所蔵されている。