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《聖ザカリア祭壇画》

Pala di San Zaccaria
《聖ザカリア祭壇画》ジョヴァンニ・ベッリーニ
Wikimedia Commons / サン・ザッカリーア教会 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
ジョヴァンニ・ベッリーニ
制作年
1505年
素材
板からキャンバスに移し替え / 油絵具
寸法
402 × 273 cm
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金色のモザイクに飾られた半円の後陣の下、玉座の聖母が幼子を抱く。両脇に聖ペテロと聖カタリナ、聖ルチアと聖ヒエロニムスが静かに立ち、玉座の段では天使が弦楽器を奏でる。

概要

《聖ザカリア祭壇画》は、ヴェネツィアの画家ジョヴァンニ・ベッリーニが1505年に描いた祭壇画で、ヴェネツィアのサン・ザッカリーア教会の、入って左側の壁の祭壇に掲げられている。縦約4メートル、横約2.7メートルの大画面で、もとは板に油彩で描かれた。玉座の聖母子を聖人たちが囲む「聖会話」と呼ばれる形式の作品である。玉座の段に貼られた小さな札に、署名と1505年の年記がある。『イタリア百科事典』は本作を、晩年の画家がより広く壮大な形へと向かっていった証の一つとしている。

画面の読み解き

画面の奥は、金色のモザイクで唐草を描いた半円の後陣で、天井からはランプと卵が吊り下がる。その下の高い玉座に聖母が座り、その膝の上に幼子イエスが立つ。玉座の段では、緑と薄紅の衣の天使が弦楽器を弾いている。左手前には鍵と本を持つ聖ペテロ、その奥に殉教の棕櫚の枝と折れた車輪を伴う聖カタリナが横顔を見せる。右には器を手にした聖ルチアと、赤い枢機卿の衣で本を読む聖ヒエロニムスが立つ。左右の柱のあいだには木々と空がのぞき、閉ざされた礼拝堂の中に外の光と空気が通う。

技法・様式

Smarthistory の解説によれば、画面の大理石の柱と半円のアーチは、実際の祭壇の石の枠と一続きに見えるよう描かれ、礼拝堂がそのまま教会の壁の奥へ開いているかのようなトロンプ・ルイユの効果を生む。画家は描いた光と影の向きを、教会の正面の窓から差し込む実際の光に合わせたという。『イタリア人名辞典』は、本作に、大気の中に溶けるような色彩、豊かな薄明かり、広い色面による柔らかな調子を認め、どっしりとした建築の構成が、空間と時間のまとまりを広げようとする画家の意識を示すとする。

来歴

Smarthistory の解説によれば、本作は18世紀末にナポレオンの軍がヴェネツィアから持ち去る際に枠から切り取られ、そのため上部のアーチの下に欠けた部分が生じた。フランスでは、当時よく行われたとおり、絵の層を板からはがして画布に貼り移す処置が施され、のちにヴェネツィアへ返還された。教会の建築を論じたローゼマンの学位論文によれば、1919年の修復の際、正面の大窓をふさいでいたバロックのオルガンが移された。その理由の一つは、オルガンがベッリーニの祭壇画への光をさえぎっていたことだった。

意義

『イタリア人名辞典』によれば、ベッリーニが本作に年記を入れた1505年には、ジョルジョーネがおそらくすでに《カステルフランコ祭壇画》を描き終えており、二つの作品は対比の模範といえる意味を持つ。高齢の画家は時代の転換に向けて長く準備を重ね、その証が絶えず新しくなる色彩だった。17世紀の画家・著述家カルロ・リドルフィは1648年の著書で、本作をベッリーニの最も美しく繊細な作品の一つと評している。