
アントニオ・ヴィゼンティーニによる肖像、1754年
Wikimedia Commons / Public domain- 生没年
- 1697–1768年
- 国籍
- ヴェネツィア共和国
- 様式
- ヴェネツィア派
カナレット
1697年にヴェネツィアで生まれ、1768年に同地で没した画家・版画家。故郷の街の眺めを描く景観画で名声を得て、イギリスの旅行者を主な顧客とした。1746年から約10年はイギリスで制作した。
略歴BIOGRAPHY
生涯
日本語版ウィキペディアによれば、本名はジョヴァンニ・アントーニオ・カナール。1697年、ヴェネツィアで、劇場の舞台背景を描く画家ベルナルド・カナールの子として生まれ、父のもとで修業した。父と区別して「小さなカナール」を意味するカナレットと呼ばれる。1719年頃まで父とともにローマで舞台背景を手がけ、1720年までにヴェネツィアに戻った。1746年から1756年まではイギリスに滞在し、ロンドンやウォリック城などの眺めを描いた。1768年4月19日に没した。
様式の変遷
ノースカロライナ美術館によれば、故郷ヴェネツィアの眺め(ヴェドゥータ)を専門とし、1730年代にはヨーロッパで最も成功した画家の一人となった。名所を別々の場所から集めて隣り合わせに並べた想像の眺めも、細部の描写によって本物らしく見せた。ロンドン・ナショナル・ギャラリーによれば、1720年代半ばから後半の作は、大胆な構図と厚い絵の具、一人ひとり描き分けた人物が特徴で、画面の一部にれんが色の地塗りを使った。1730年頃からは画面全体を灰色やベージュの地で覆い、より涼しく霞んだ色調に移った。
代表作
《石工の仕事場》(1725年頃、ロンドン・ナショナル・ギャラリー)のほか、《ヴェネツィア、サン・マルコ湾》(1738年頃、ボストン美術館)が知られる。
影響
ノースカロライナ美術館によれば、最も熱心な顧客は、グランド・ツアーでヴェネツィアを訪れたイギリスの貴族たちで、旅の記念に街の眺めを注文した。日本語版ウィキペディアによれば、ヴェネツィアのイギリス商人ジョゼフ・スミスがパトロンとなり、作品をほかのイギリス人に売る仲立ちもした。スミスの収集は1762年に国王ジョージ3世が買い取り、イギリス王室は今もカナレットの最大の収集を持つ。甥のベルナルド・ベッロットも景観画家である。