ヴァニタス
Vanitas
人生のはかなさと死の確実さを示す品を並べた静物画。ラテン語で「空しさ」を意味し、旧約聖書「コヘレトの言葉」の「空の空、いっさいは空である」に由来する。頭蓋骨、燃え尽きかけた蝋燭、しおれた花、砂時計、シャボン玉、楽器などが定型で、17世紀のオランダとフランドルで一つの分野として栄えた。死を思えという教えを共有するメメント・モリと重なるが、ヴァニタスは静物の形をとる点に特徴がある。ライトの《空気ポンプと鳥の実験》は、所蔵館が現代のヴァニタスと呼ぶ科学実験の場面である。