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《ローヌ川の星月夜》

La Nuit étoilée
《ローヌ川の星月夜》フィンセント・ファン・ゴッホ
Wikimedia Commons / オルセー美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
フィンセント・ファン・ゴッホ
制作年
1888年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
73 × 92 cm
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深い青の夜空に星々がまたたき、北斗七星が川の上に光る。対岸の町のガス灯が橙色にともり、その光が長い帯になってローヌ川の水面に揺れる。手前の岸辺には、寄り添って歩く二人の恋人がいる。

概要

《ローヌ川の星月夜》は、オランダ出身の画家フィンセント・ファン・ゴッホが1888年9月に南フランスのアルルで描いた油彩の風景画で、パリのオルセー美術館が所蔵する。館の記録では、キャンバスに油彩で、縦73センチ、横92センチ。所蔵番号はRF 1975 19。館の題は《星月夜》で、ニューヨーク近代美術館の《星月夜》と区別して、《ローヌ川の星月夜》と呼ばれる。館によれば、ゴッホは1888年2月8日にアルルに着いてから、夜の情景を描くことに一貫して心を寄せていた。

画面の読み解き

画面の上半分は、筆触を重ねた深い青の夜空で、大小の星が緑や黄の光を放つ。中ほどの空には、北斗七星がひしゃくの形に並ぶ。その下を対岸の町並みが横切り、ガス灯の明かりが点々とともって、ローヌ川の水面に長い光の帯となって映る。中央の川面には帆柱を立てた小舟が浮かび、手前の岸辺には、寄り添って歩く二人の人物がいる。ゴッホは1888年9月29日頃の弟テオ宛ての手紙にこの絵の小さな素描を添え、正方形に近い30号のキャンバスに、ガス灯の下で夜に描いた星空と説明した。空は緑がかった青、水は王者の青、陸は藤色、町は青と紫で、ガス灯は黄、その反射は赤みがかった金から緑がかった青銅色へと移る。緑と薔薇色にきらめく北斗七星の控えめな淡さが、ガス灯の荒々しい金と対比され、手前には色彩豊かな恋人たちの小さな姿が二つあると書いている。

技法・様式

館によれば、ゴッホは1888年4月にテオへ、糸杉のある、あるいは熟れた麦畑の上の星月夜を描かねばならないと書き、6月には画家エミール・ベルナールに、星空の絵がいまも頭から離れないと伝えた。9月には妹に、夜は昼よりも色が豊かに見えることが多いと書き、同じ月にこの長年の構想をついに実現した。最初にアルルのフォルム広場を描いた《夜のカフェテラス》で夜空の一角を描き、続いてローヌ川の眺めに取り組んだ。暗がりの中で見た色をとらえ、プルシアンブルー、ウルトラマリン、コバルトブルーの青が画面を支配し、町のガス灯は強い橙色に輝いて水に映り、星は宝石のようにきらめく。

来歴

館の記録によれば、画家は1889年5月2日の少し前に本作を弟テオに送った。1905年まではテオの妻ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲルのもとにあり、1905年から1922年まではブッスムのバス・フェトが所有し、1922年6月20日のアムステルダムでの彼の売り立てを経て、アムステルダムのブッファ画廊に渡った。1930年頃にはフェルナン・モックの収集に入り、その後ロベール・カーン=スリベール夫妻が受け継いだ。夫妻は1975年、モック夫妻をしのんで、生前は手元に置く条件で国家に寄贈し、本作はルーヴル美術館に配属されたのちオルセー美術館に移り、1995年に館に入った。1889年にはパリのアンデパンダン展に出品されている。

意義

館によれば、ゴッホは数か月後、療養院に入った直後にもう一つの《星月夜》(ニューヨーク近代美術館)を描いた。そこでは木々が炎の形をとり、空と星は宇宙の幻のように渦を巻いて、画家の乱れた心の激しさを表している。それに対し、画面の下に恋人たちを置いた本作には、より穏やかな気分が漂っている。