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《狩猟場のチャールズ1世》

Portrait de Charles 1er, roi d'Angleterre (1600-1649), à la chasse
《狩猟場のチャールズ1世》アンソニー・ヴァン・ダイク
Wikimedia Commons / ルーヴル美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
アンソニー・ヴァン・ダイク
制作年
1635年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
266 × 207 cm
所蔵
ルーヴル美術館 (INV 1236)
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銀色の上着に赤い半ズボン、つば広の黒い帽子の王が、杖をついて振り返るようにこちらを見る。背後の大きな木の下では、従者が葦毛の馬を押さえ、馬は首を深く垂れる。左の遠くには海と帆船がかすむ。

概要

《狩猟場のチャールズ1世》は、フランドルの画家アンソニー・ヴァン・ダイクが1635年頃に描いた油彩の肖像画で、パリのルーヴル美術館が所蔵する。縦266センチ、横207センチの等身大の画面で、右下に「A. Van Diick. F.」の署名と、その上に大文字で「大ブリテン王チャールズ1世」を意味するラテン語の銘がある。リシュリュー翼の853室に展示されている。

画面の読み解き

所蔵館の解説によれば、本作は、1638年に支払いの記録がある「狩りをする王」の絵と考えられている。ただし、銘が示すとおり、王はただの狩人というより威厳ある君主として描かれる。館は、研究者オリヴァー・ミラーの説として、舞台は王が狩りをしたグリニッジの庭園で、河口の眺めによってイングランドの海の偉大さをたたえているのかもしれない、と紹介する。首を垂れる馬の姿勢は王の威厳を強めるもので、ティツィアーノの《東方三博士の礼拝》に由来し、ルーベンスの連作にもよく似た例がある。

技法・様式

人物は大きな木の陰に入る手前の明るい場所に立ち、銀色の上着と赤い半ズボン、白い長靴が、背後の暗い緑と馬の白い毛並みに映える。王は腰に手を当て、杖をつき、肩越しにこちらを振り返る。館は、従者の一人をハミルトン公や、ヴァン・ダイクが王とともに描いたサン・アントワーヌの領主とみる説には根拠が乏しい、としている。

来歴

所蔵館によれば、本作はおそらくチャールズ1世の注文だが、いつどのような事情で描かれたかはわからない。王の宮殿の記録には現れないため、宮廷の近しい人物に贈られたとも考えられる。18世紀前半にはパリのヴェリュ伯爵夫人の画廊の長い壁の中央に掛けられ、のちラッセ伯、ラ・ギッシュ伯の手に渡った。1771年に予定された売り立ては、パリ駐在のイングランド大使がロンドンの宮廷に知らせるほどの評判になったが、王室は動かなかった。作品は売り立てから取り下げられ、デュ・バリー夫人の収集を経て、1775年にルイ16世のために買い取られた。

意義

本作は2018年にロンドンのロイヤル・アカデミーで開かれた展覧会「チャールズ1世——王の絵画」にも出品された。王を描いた作品には、ほかに《チャールズ1世の三面肖像画》がある。