クレジット方針 収録範囲について お問い合わせ
作品COLLECTION 画家ARTISTS 流派MOVEMENTS 時代PERIODS 所蔵MUSEUMS 様式史HISTORY 用語集GLOSSARY 検索SEARCH
時期
1830–1870年
地域
ドイツ(デュッセルドルフ)、アメリカ合衆国
本DB収録 1 点

デュッセルドルフ派

Düsseldorf school of painting

19世紀のドイツ、デュッセルドルフ美術アカデミーを中心に生まれた絵画の流れ。入念な下絵と緻密な仕上げ、誰にでも筋のわかる場面づくりを重んじ、歴史画や風俗画、風景画で19世紀半ばのヨーロッパとアメリカに広く影響した。

解説OVERVIEW

定義と時代背景

1819年に再興されたデュッセルドルフ美術アカデミーは、1826年にヴィルヘルム・フォン・シャドウが校長に就くと、ドイツ有数の美術教育の場となった。ローマで活動したナザレ派の理想主義を受け継ぎながら、シャドウは自然の観察と物語の明快さを重んじ、多くの弟子を育てる。1848年の革命前後には、カール・フリードリヒ・レッシングらが同時代の政治や宗教改革史に取材した大画面を描き、絵画に社会への発言を託した。アカデミーは外国人にも門戸を開き、北欧、ロシア、とりわけアメリカから学生が集まって、国際的な画家の集まりとなった。

造形上の特徴

入念な習作と下絵を重ね、輪郭をはっきり取り、細部まで均質に仕上げる。物語は身ぶりと表情で明快に語られ、劇的な照明が場面を支える。主題は歴史画、聖書画、同時代の暮らしを描く風俗画、そして山や森の風景が中心となった。誰が見ても筋のわかる画面づくりと、版画を通じた複製のしやすさが、この流れを広く行き渡らせる力になった。

代表画家と代表作

校長ヴィルヘルム・フォン・シャドウのもとから、宗教改革史を描いたカール・フリードリヒ・レッシング、風景のアンドレアス・アッヘンバッハとオスヴァルト・アッヘンバッハの兄弟、物語画のアルフレート・レーテルらが出た。ドイツ系アメリカ人のエマヌエル・ロイツェはこの地で《デラウェア川を渡るワシントン》(1851年、メトロポリタン美術館)を描き、その工房はアメリカから来た画家たちの拠点となった。

前後の流派との関係

ナザレ派の宗教的な理想主義と、ロマン主義の風景画を出発点とし、19世紀半ばには細密な写実へ傾いていった。アルベルト・ビアスタットやウォージントン・ウィットリッジらアメリカの画家がここで学び、その成果はハドソン・リバー派の壮大な風景画に流れ込む。写真の普及と、パリで起こった印象派の登場によって、物語を語る緻密な絵画は19世紀末に影響力を失っていった。

代表画家ARTISTS

代表作MAJOR WORKS

広告