《コルンバの三連祭壇画》
- 作者
- ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
- 制作年
- 1450–1460年
- 素材
- 板(オーク材) / 油絵具
- 寸法
- 139.5 × 298.3 cm
- 所蔵
- アルテ・ピナコテーク (ヴィッテルスバッハ家補償基金の所有(1923年から))
- 時代
- ルネサンス
- 流派
- 初期フランドル派
三枚の板が並ぶ祭壇画。中央では崩れかけた厩の前で、聖母の膝の幼子に東方の三王が贈り物を捧げ、その上の柱には小さな磔刑像が掛かる。左翼は寝室での受胎告知、右翼は神殿で幼子を捧げる場面である。
概要
《コルンバの三連祭壇画》は、ネーデルラントの画家ロヒール・ファン・デル・ウェイデンが1450年から1460年頃に描いた油彩の祭壇画で、ミュンヘンのアルテ・ピナコテークが所蔵する。館の記録では、中央の板が縦139.5センチ、横152.9センチ、左翼が縦139.4センチ、横72.9センチ、右翼が縦139.2センチ、横72.5センチのオーク材の板で、所蔵番号はWAF 1189から1191。中央に東方三博士(三王)の礼拝、左翼に受胎告知、右翼に神殿奉献を描くので「三王祭壇画」とも呼ばれる。館の上階の展示室をめぐる順路の最初に置かれ、館は最も大切な宝の一つとしている。
画面の読み解き
館の音声ガイドによれば、右翼に描かれているのは、マリアとヨセフが、初子を神にささげよというモーセの古い律法に従って、生まれた子を神殿で奉献する場面である。中央の板では、三王が捧げる金の杯や衣装の細部が驚くほど写実的に描かれ、右で帽子を取る最も若い王は、毛皮で縁取った錦をまとう最新のブルゴーニュ風の装いをしている。幼子イエスの真上の柱には十字架上のキリストが掛かっていて、32年後の受難を思い起こさせる。幼年期と受難を対比させるのは中世からの伝統だが、ファン・デル・ウェイデンはそれを、今の家にもあるように壁に十字架を掛けるだけで、ごく自然に表した。
技法・様式
館の音声ガイドで学芸員は、本作には15世紀にすでに称賛されていた後期ゴシックのフランドル絵画の美点がすべてそろっていると語る。何よりも色の驚くべき明るさで、これは白い白亜の下地の上に油の透明な層を何層も重ねることで生まれ、下地が光を反射して色を輝かせる。館の解説によれば、画家は宮廷の華やかさを、細部の写実と宗教的な象徴や予型論的な意味づけを結びつけて描いた。人物の厳かな真剣さと、人の顔の念入りな描写がその特徴である。受胎告知の場面は、背景に見える家々にあったような市民の寝室をのぞかせ、神殿奉献の室内は中央の板の屋外の眺めと巧みにつながっている。
来歴
館の解説によれば、この祭壇画はもと、ケルンの聖コルンバ教会の聖母礼拝堂にあった。礼拝堂は教会の大きな後援者だったヨハン・リンクが1458年から1464年にかけて建てたものだが、画中の寄進者はリンクではない。1827年にボワスレー・コレクションから取得され、1923年からはヴィッテルスバッハ家補償基金の所有となっている。
意義
館の音声ガイドは、本作の画家の細部へのこだわりが決して表面的なものではなく、深い神学の考えをさりげなく画面に組み込んでいる点を強調する。同じ画家の作品には、プラド美術館の《十字架降架》や、ボーヌの施療院の《最後の審判》がある。