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《施しを乞うベリサリウス》

Bélisaire demandant l'aumône
《施しを乞うベリサリウス》ジャック=ルイ・ダヴィッド
Wikimedia Commons / リール宮殿美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
ジャック=ルイ・ダヴィッド
制作年
1781年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
288 × 312 cm
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古代の柱の下で、目の見えない老いた将軍が少年を抱いて座り、片手を差し出す。若い女性が少年の持つ兜に施しを入れ、背後では兵士が驚いて両手を上げる。右下の石には「ベリサリウスに施しを」と刻まれる。

概要

《施しを乞うベリサリウス》は、フランスの画家ジャック=ルイ・ダヴィッドが1781年に描いた油彩の歴史画で、フランス北部のリール宮殿美術館が所蔵する。館の記録では、キャンバスに油彩で、縦288センチ、横312センチ。所蔵番号はP. 436で、館の2階に展示されている。フランス文化省の美術館収蔵品目録(Joconde)によれば、左下に「L. David faciebat / anno 1781 Lutetiae」(1781年、パリにてL・ダヴィッド作)の署名と年記がある。同じ目録によれば、本作は王立絵画彫刻アカデミーの準会員として認められるために描かれ、1781年8月24日に提出されたが、国王に買い上げられることはなかった。

画面の読み解き

館の解説によれば、描かれているのが誰かは、右下の石に刻まれたラテン語「DATE OBOLUM BELISARIO」(ベリサリウスに施しを)で分かる。ベリサリウスは6世紀のビザンツ帝国の将軍で、皇帝への陰謀の濡れ衣を着せられ、目をつぶされて物乞いにまで落ちぶれた。手前の老人がその人である。画面では、少年が老人の膝の上で兜を差し出し、頭から布をかぶった女性がそこに施しを入れる。背後では、かつて彼の下で戦った兵士の一人が、驚いて両手を上げ、将軍に気づく。館は、画面の中央に並ぶ三つの手が動きに拍子を与えていると述べる。一つは乞い、一つは与え、もう一つは受け取る。Joconde によれば、主題の典拠はジャン=フランソワ・マルモンテルの小説『ベリサリウス』である。

技法・様式

館の解説によれば、この場面は、新古典主義の画家たちが再び流行させた古代に移されている。誇張され型にはまった人物の身ぶり、衣のひだや顔は古代の彫像に由来し、遠くの風景も含めて、古代への参照が画面のいたるところにある。人物を横一列に並べた帯のような構図も、古代の浮き彫りにならったものである。空間は、柱や石の床がつくる水平線と垂直線の組み合わせで、隙なく枠取られている。館は、18世紀の軽やかできらびやかで官能的な芸術と完全に縁を切った本作を、まさに美学上の宣言とみなし、ダヴィッドがここで最初の新古典主義の絵を描いたと述べている。

来歴

Joconde によれば、本作はその後、所有者を次々に変えた。ザクセン=テシェン公アルベルトのもとから1793年3月にブリュッセルで売られ、ルイ・ヴォラン(1794年)、フェッシュ枢機卿、1799年と1801年のパリの競売を経て、1805年にはリュシアン・ボナパルト、1829年にはその母レティツィア・ボナパルトの手にあった。さらにシュルーズベリー伯(1857年、ロンドンのクリスティーズで売却)、ノースウィック男爵(1859年に売却)、画商メフル(1863年3月9日、パリで売却)を経て、1863年にリールの美術館が購入した。作品はリール市の所有である。Joconde は、1784年の日付のある縮小版や、素描と油彩の習作があることも記している。日本語版ウィキペディアによれば、縮小版はルーヴル美術館にあり、1785年のサロンに出品された。

意義

館によれば、本作は1781年のサロンに出品されて大きな評判を呼んだ。今日の観客が見ても驚くところはないが、当時の状況を思い起こす必要があるという。館は、歴史の逸話と、どんな栄光も英雄的な行いもむなしいという明らかな教訓の下に、王政への鋭い批判が隠されているとし、ダヴィッドのこの強い姿勢は、ディドロら啓蒙思想家に称えられたと述べる。館はまた、本作を画家の経歴と美術史の転換点とし、その4年後に描かれ、ダヴィッドの作品で最もよく知られるルーヴル美術館の《ホラティウス兄弟の誓い》に先立つ作品と位置づけている。1989年にパリで開かれたダヴィッド展に出品された。