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《ソリーの聖母》

Maria mit dem Kind / Madonna Solly
《ソリーの聖母》ラファエロ・サンティ
Wikimedia Commons / ベルリン絵画館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
ラファエロ・サンティ
制作年
1500–1502年
素材
板(ポプラ材) / 油絵具
寸法
54.3 × 40.6 cm
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なだらかな丘の風景を背に、赤い衣に青緑のマントを頭からかけた聖母が膝の幼子を支え、右手に開いた本を持って目を落とす。幼子は体を右へ向けたまま顔を本のほうへめぐらし、小鳥を握る。

概要

《ソリーの聖母》は、イタリアの画家ラファエロ・サンティが1500年から1502年頃に描いた油彩の板絵で、ベルリン絵画館が所蔵する。館の題は「聖母子(ソリーの聖母)」。館の記録では、ポプラ材の板に描かれ、画面は縦54.3センチ、横40.6センチ。所蔵番号は141。館の解説によれば、ベルリンにあるラファエロの初期の聖母子像5点のうちで最も早い作品で、ラファエロがペルージャのペルジーノの工房で働きながら、チッタ・ディ・カステッロで最初の自分の注文をこなしていた頃に描かれた。

画面の読み解き

画面では、赤い衣の上に青緑のマントを頭からかけた聖母が半身像で表され、膝の上の幼子イエスを左手で支えながら、右手に持った開いた本に目を落としている。幼子は体と脚を右へ向けたまま、顔を左へめぐらせて本のほうを見る。館の解説によれば、幼子は右手に細いひもでつないだ小鳥を握り、左手でもそれを押さえている。この鳥は魂を象徴し、アザミやいばらを食べるゴシキヒワとして、キリストの受難と復活を指し示す。背景には、まばらな木々が立つなだらかな丘の風景が、明るい空の下に広がっている。

技法・様式

館の解説によれば、幼子の、体を右に向け顔を左へめぐらすポーズは、ペルジーノがウフィツィ美術館の祭壇画(1493年)やクレモナの祭壇画(1494年)などで使った下絵から受け継いだものである。ペルジーノの作品では、そのしぐさは脇に立つ聖人に向けられていたが、ラファエロは、聖母が幼子に差し出し自分も読んでいる本によって、新たな意味を与えた。本は母と子が共に注意を向ける一点になっている。ラファエロは様式の上でも、なだらかな丘の風景を背にした半身の聖母というペルジーノのウンブリア風の型に従っているが、母と子の関わり合いを心理的に描き出そうとする試みは新しく、館はこれを、ラファエロのより近代的で人間味のある芸術観の最初の成果としている。

来歴

館の記録によれば、本作は1821年に、ベルリンの商人エドワード・ソリーの収集から購入された。通称の「ソリーの聖母」はこの旧蔵者の名による。館の解説によれば、ルーヴル美術館にあるラファエロのペン素描(1607番)は本作と関係がある。一方、1961年にイタリアの個人の所蔵にあった同時代の別の版は、美術史家ロベルト・ロンギが最初の原作として発表したが、館はこれを単なる模写としている。

意義

館の解説によれば、ラファエロは本の主題を、様式も時期も近い別の聖母子像(ロサンゼルス近郊のノートン・サイモン美術館)でも変化させて用いている。なお館の記録は、ベルリンの初期の聖母子像のなかで最も早いのは、むしろ《ドタレーヴィの聖母》かもしれないとする2019年のコンティーニの見方も注記している。