クレジット方針 収録範囲について お問い合わせ
作品COLLECTION 画家ARTISTS 流派MOVEMENTS 時代PERIODS 所蔵MUSEUMS 様式史HISTORY 用語集GLOSSARY 検索SEARCH

《薔薇垣の聖母》

La Vierge au buisson de roses
《薔薇垣の聖母》マルティン・ショーンガウアー
Wikimedia Commons / コルマールのドミニコ会教会 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
マルティン・ショーンガウアー
制作年
1473年
素材
板(針葉樹) / 油絵具・金箔
寸法
200 × 114.5 cm
広告

金地を背に、赤い衣の聖母が木の腰掛けに座り、首に抱きつく裸の幼子イエスを抱く。後ろの格子垣には赤いばらが咲き、小鳥たちがとまる。頭上では青い衣の天使二人が宝石をちりばめた冠を掲げる。

概要

《薔薇垣の聖母》(仏: La Vierge au buisson de roses)は、ドイツの画家マルティン・ショーンガウアーが1473年に描いた板絵である。フランス文化省の文化財目録によれば、高さ200センチの板に描かれ、1978年に歴史的記念物に指定された公有の作品である。コルマールのウンターリンデン美術館の解説資料によれば、コルマールのサン=マルタン参事会教会の所有で、現在は近くのコルマールのドミニコ会教会で見ることができる。フランス語版ウィキペディアによれば、幅は114.5センチで、ばらの垣根の前に座る聖母子と、冠を掲げる二人の天使を描く。

画面の読み解き

フランス語版ウィキペディアによれば、赤い衣とマントの聖母は、格子垣の前の木の腰掛けに座り、首に腕を回して白い布の上に立つ裸の幼子を、長く細い指で抱く。聖母の大きな光輪には「いとも聖なる処女よ、あなたもまた御子のために私を摘むでしょう」というラテン語の銘が記され、頭上では青い衣の天使二人が、金と宝石の冠を掲げる。格子垣には、左上の一輪の白を除いて赤いばらがつぼみと花をつけ、スズメやアトリ、コマドリ、ゴシキヒワ、シジュウカラ、チフチャフの八羽の小鳥が、自然の細部への深い関心をもって描かれている。足もとにはエゾヘビイチゴの実と花がある。

技法・様式

フランス語版ウィキペディアによれば、針葉樹の7枚の板に油彩と金箔で描かれ、裏に黒い絵具で1473年の年記がある。もとは縦およそ255センチ、横165センチと大きく、のちに四辺が切り詰められて、上部の父なる神と鳩の姿は失われた。ウンターリンデン美術館の資料は、ショーンガウアーの絵画に、フランドルからもたらされた自然主義と上ライン地方の理想的な柔らかさの釣り合いをみる。英語版ウィキペディアによれば、聖母の姿はロヒール・ファン・デル・ウェイデンの作品に倣っている。

来歴

文化省の目録によれば、絵はサン=マルタン参事会教会の内陣にあったが、1972年1月11日に盗まれ、1973年6月4日にリヨン近郊のデシーヌで見つかった。フランス語版ウィキペディアによれば、同年6月8日にコルマールに戻り、安全のためにドミニコ会教会の内陣に置かれた。20世紀初めには、両翼に受胎告知を描いた祭壇の形の額に収められている。

意義

ウンターリンデン美術館の資料によれば、ショーンガウアーは何よりも版画家として知られ、確かに帰属できる絵画は7点ほどしかない。英語版ウィキペディアによれば、本作の聖母は等身大に描かれ、主題と全体の構図は、シュテファン・ロッホナーの先行するずっと小さな同じ主題の作品と似ている。