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《ウクライナの夕べ》

Вечер на Украине
《ウクライナの夕べ》アルヒープ・クインジ
Wikimedia Commons / ロシア美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
アルヒープ・クインジ
制作年
1878年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
81 × 163 cm
流派
移動派
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夕焼けの空の下、丘の上の村に白壁の農家が2軒並び、沈む日を受けて壁が桃色に輝く。まわりの木々は黒々とした塊になって空に浮かび、手前の野と柵はすでに夕闇に沈んでいる。

概要

《ウクライナの夕べ》は、ロシアの画家アルヒープ・クインジが1878年に描いた油彩画で、サンクトペテルブルクのロシア美術館が所蔵する。館の電子目録では縦81センチ、横163センチの横長のキャンバスで、所蔵番号はЖ-4190。画家は1901年にこの絵の一部を描き直している。館によれば、クインジが生涯に描いた大きな油彩画は20点あまりしかないが、いずれもロシアの美術界で重要な出来事となり、多くの模倣を生んだ。本作は画家の歩みのなかの大切な節目となった作品である。

画面の読み解き

館の名品図録の解説によれば、日の沈むときのありふれたウクライナの村が、平和と調和に満ちたおとぎ話のように美しい世界の一場面として現れる。館の研究者イリーナ・シュヴァロワは、沈む日に鮮やかな桃色に染まった農家と、レーピンが「ざくろ色」と呼んだ木々の緑が、色の饗宴となって農村を魔法のような幻に変えていると述べる。空を背にした木々の茂みはまとめて描かれ、目の前で始まる色鮮やかな芝居の背景幕のようにも見える。

技法・様式

館によれば、すでに同時代の人々が、この絵の色は実際の自然の色よりも強いと気づいていた。深紅と青緑の顔料の鋭い対比が、色の効果をいっそう見せ場のあるものにしている。シュヴァロワは、物語を語る風景画と、色の明暗の調子を重んじるロシア美術の伝統に逆らって、クインジが、装飾性を絵画の誇張として表す、ロマン主義的に高揚した新しい型の風景画を作り上げたとみる。互いを引き立て合う補色を見つけ、中間の調子を見分ける腕前がこの絵に表れており、その色彩の幻想はゴーゴリのロマン主義的な空想に通じるという。

来歴

館の作者頁の年譜によれば、本作は1878年の第6回移動派展に「夕べ」の題で出品された。1901年、20年の沈黙を破って数日だけアトリエを開いた画家は、このとき本作の一部を描き直した。画家の没後、1914年にクインジ協会から館に寄贈された。現在はミハイロフスキー宮殿のクインジの展示室(第38室)に展示されている。

意義

シュヴァロワによれば、この絵は見慣れない絵画の言葉に戸惑う多くの同時代人を揺さぶった。レーピンは、目が痛くなるような自然の強烈な瞬間を選ぶのは無作法だと洗練された審美家たちが非難したが、誰も自分の目のことなど考えず、まばたきもせずに見入り、目を離せなかったと回想している。画家はのちに、月の光で同じ驚きを呼んだ《ドニエプルの月夜》(1880年)を描く。