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《柱に繋がれたキリスト》

Cristo alla colonna
《柱に繋がれたキリスト》ドナト・ブラマンテ
Wikimedia Commons / ブレラ美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
ドナト・ブラマンテ
制作年
1490年
素材
板 / 油絵具
寸法
93.7 × 62.5 cm
所蔵
ブレラ美術館 (キアラヴァッレ修道院より寄託)
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縄で柱に縛られたキリストが、画面の手前いっぱいに大きく描かれる。目には透きとおった涙が光り、縛めが肉に食い込む。背後には窓が開き、柱は画面の縁を越えて伸びている。

概要

《柱に繋がれたキリスト》(伊: Cristo alla colonna)は、建築家として名高いドナト・ブラマンテが描いた油彩の板絵で、ミラノのブレラ美術館の第24室に展示されている。縦93.7センチ、横62.5センチ。所蔵館によれば、1490年代の初めに描かれたとみられ、ミラノ近郊のキアラヴァッレ修道院からの寄託品である。マドリードのティッセン=ボルネミッサ美術館の解説によれば、キアラヴァッレ修道院のために描かれ、1915年からブレラ美術館にある。主題は、キリストが十字架にかけられる前に柱に縛られて鞭打たれた受難の場面である。

画面の読み解き

所蔵館によれば、手前に彫刻のように量感のある体を置き、窓を開け、画面の縁を越えて伸びる柱を描くことで、キリストが苦しめられている広い部屋を感じさせる。縛めが肉を締めつけるさまや、透きとおった涙といった自然な細部が、見る者の心を動かす。館が紹介する作家リサ・ヒルトンの解説は、画面の左に光、右に影があり、キリストはそのあいだに立って闇の方を見つめていると読む。光輪はまだなく、迫る死の影が彼に落ちかかろうとしている。

技法・様式

所蔵館によれば、ブラマンテは、遠近法で絵の空間を組み立てる数学の研究の中心地ウルビーノで学んだ。ミラノでは、見る者の感情を動かすための錯視の効果を追い求め、本作はその宣言ともいえる作品である。ミラノのサンタ・マリア・プレッソ・サン・サティロ聖堂では、内陣の半円の奥行きを取る場所がなかったため、漆喰で偽の穹窿をつくって壁の先に空間を広げてみせた。同じ発想が本作にも用いられている。

来歴

所蔵館によれば、作品はキアラヴァッレ修道院からの寄託として館に置かれている。ティッセン=ボルネミッサ美術館の解説によれば、もともと同修道院のために描かれ、1915年にブレラ美術館に移った。

意義

所蔵館によれば、ウルビーノで身につけた彫刻のような造形に、ミラノで《最後の晩餐》を描いていたレオナルド・ダ・ヴィンチの、体の動きや顔の表情の研究から学んだ自然な細部が加わっている。ティッセン=ボルネミッサ美術館は、弟子のブラマンティーノが《復活のキリスト》を描く際に本作に着想を得たとし、柱などの建築要素と、とりわけ光によって広い空間をつくるブラマンテの関心を指摘している。