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《鳥罠のある冬景色》

Paysage d'hiver avec patineurs et trappe aux oiseaux
《鳥罠のある冬景色》ピーテル・ブリューゲル
Wikimedia Commons / ベルギー王立美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
ピーテル・ブリューゲル(父)
制作年
1565年
素材
板(オーク材) / 油絵具
寸法
37 × 55.5 cm
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雪の積もる村を流れる川が凍り、大人も子どもも氷の上ですべったり、棒で球を打ったりして遊ぶ。右手前の大きな木の下には板の鳥罠が仕掛けられ、そのまわりの雪の上に小鳥たちが集まっている。

概要

《鳥罠のある冬景色》は、ネーデルラントの画家ピーテル・ブリューゲル(父)が1565年に描いた油彩の風景画で、ブリュッセルのベルギー王立美術館が所蔵する。館の記録では、オーク材の板に描かれ、縦37センチ、横55.5センチ。所蔵番号は8724。右下に「BRVEGEL / M.D.LXV」の署名と年記がある。館の作品頁によれば、本作は1977年にブリュッセルのデルポルト家の遺贈によって館に入った。館が Google Arts & Culture に寄せた情報では、デルポルト=リヴラウ夫人とフランツ・デルポルト博士による1973年の寄贈とされている。

画面の読み解き

画面では、高い視点から雪に覆われた村を見下ろす。村を流れる川は凍りつき、大人や子どもが氷の上ですべり、棒で球を打ったりして遊んでいる。左奥には小さな橋がかかり、中央の奥には赤い煉瓦の家々と雪をかぶった聖堂、遠くの地平には町の塔がかすむ。右には大きな木々が葉を落とした枝を広げ、その下に、棒で支えた板の鳥罠が仕掛けられている。罠のまわりの雪の上や枝には、黒い鳥や小鳥が集まっている。日本語版ウィキペディアによれば、前景の左には水を汲むために氷に開けた穴もある。空は黄みがかった灰色で、全体が冬の淡い光に包まれている。

技法・様式

館の解説によれば、本作は、記録で特に厳しかったとされる1564年から1565年にかけての冬に関わっているのかもしれない。日本語版ウィキペディアによれば、1564年12月にブラバントは大寒波に襲われ、地面が10週間にわたって凍りついた。同じ記事は、厳しい寒さと、子どもたちのスケートなど氷上の楽しげな遊びとを一つの画面で組み合わせたのは絵画史上初めてだとし、スケートの主題は1558年の素描と、それにもとづく版画にもすでに見られると記している。

来歴

館の作品頁によれば、本作はブリュッセルのデルポルト家の遺贈で、1977年2月3日の王令によって館に入った。日本語版ウィキペディアによれば、本作は17世紀にきわめて多く模写され、美術史家クラウス・エルツは2000年の著作で127点の模写を挙げ、そのうち45点をピーテル・ブリューゲル(子)の作とした。ウィーン美術史美術館やプラド美術館にも、その模写がある。

意義

館の解説によれば、この場面には、16世紀に広く共有されていた人間の生の寓意的な解釈に結びつく、より深い意味があるのは確かである。その考え方では、信仰をもつ人は、危険と誘惑に満ちた人生を渡り、それを避けて救いにいたる巡礼者とみなされる。鳥は伝統的に魂の象徴であり、右手前の鳥罠のような罠は、当時の文学で迷える魂を狙う悪魔の誘惑をあらわした。スケートの場面は、美術ではしばしば、すべりやすい、不確かな生のあり方を示す。ここでスケートをする人々と鳥たちは、迫る危険に気づいていないことと、その危険に対する弱さの両方によって、一つに結びつけられている。