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《虎狩り》

La Chasse au tigre
《虎狩り》ピーテル・パウル・ルーベンス
Wikimedia Commons / レンヌ美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
ピーテル・パウル・ルーベンス
制作年
1616年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
256.2 × 324.5 cm
流派
バロック
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白い馬にまたがる男の背に虎が飛びかかり、甲冑の騎士とターバンの騎手が槍を振り上げる。手前では裸の男が獅子の口を押し広げ、右下には豹が倒れて、人と獣が入り乱れる。

概要

《虎狩り》は、フランドルの画家ピーテル・パウル・ルーベンスが1616年頃に描いた油彩画で、フランスのレンヌ美術館が所蔵する。文化省の収蔵品データベース(Joconde)の記録では、カンヴァスに描かれ、縦256.2センチ、横324.5センチ。所蔵番号はDT.811.1.10。ブルターニュ地方の美術館の協会「ブルターニュ・ミュゼ」の作品頁の解説によれば、本作はもともと、ルーベンスが1616年頃に描いた異国の獣の狩りを主題とする4点の連作の一つで、ほかの絵には獅子、カバ、猪の狩りが描かれていた。

画面の読み解き

画面いっぱいに馬と人と獣が入り乱れる。中央では、白い馬に乗った男に虎が背後から飛びかかり、その爪が男の肩に食い込む。右上では、羽根飾りのついた兜をかぶる甲冑の騎士たちが剣や槍を振り上げ、左上では赤い衣にターバンを巻いた騎手が槍を構える。手前の左では、上半身裸の男が獅子の口を両手で押し広げ、もう一人がその下に倒れ込む。右下には、槍に刺された豹が横たわっている。同じ解説によれば、ここでは西洋と東洋の騎手たちが異国の獣と対決している。

技法・様式

同じ解説によれば、ルーベンスがこの注文を受けたのは、長いイタリア滞在から戻って間もないころだった。構図の大筋には、フィレンツェ滞在中に模写を見た、失われたレオナルド・ダ・ヴィンチの《アンギアーリの戦い》を下敷きにしている。レオナルドの描いた兵士どうしの戦いは、ここでは騎手と獣の対決に置き換えられた。この豊かな群れは、線と色の遠心的な渦のなかで絡み合う。画家は冷たい色と暖かい色、人物と獣の対比を効かせ、王侯や貴族の大邸宅を飾るのにふさわしい、動きに満ちた装飾的な美を示している。

来歴

ミュンヘンのアルテ・ピナコテークによれば、4点の連作は、バイエルン選帝侯マクシミリアン1世が、シュライスハイムの旧城のためにルーベンスに注文したもので、ナポレオンの軍に接収されたのち、ミュンヘンに戻ったのは《カバとワニ狩り》だけだった。レンヌ美術館によれば、1801年から1811年にかけて、パリの中央美術館(ルーヴル)に収まりきらない革命期の押収品や軍の戦利品が国から送られ、本作もその一つとして館に入った。Joconde の記録では、1811年に寄託され、1963年と1977年に修復された。

意義

同じ解説は、並外れた創意をもつルーベンスが、こうした異国の狩りのような型や主題を打ち立て、それが18世紀と19世紀のヨーロッパ絵画に大きな影響を与えたとする。Joconde の記録によれば、本作は1977年にパリのグラン・パレで開かれた「ルーベンスの世紀」展と、1980年のミュンヘンでの「ヴィッテルスバッハ家とバイエルン」展に出品された。