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《ゴシキヒワ》

Het puttertje
《ゴシキヒワ》カレル・ファブリティウス
Wikimedia Commons / マウリッツハイス美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
カレル・ファブリティウス
制作年
1654年
素材
パネル / 油絵具
寸法
33.5 × 22.8 cm
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白い漆喰の壁に、小さな木の餌箱が掛かる。その上の止まり木に、赤い顔と黄色の羽をもつゴシキヒワがとまり、細い鎖で足をつながれている。鳥はこちらに顔を向け、柔らかな影が壁に落ちる。

概要

《ゴシキヒワ》(蘭: Het puttertje)は、オランダの画家カレル・ファブリティウスが1654年に描いた油彩画である。縦33.5センチ、横22.8センチの小さな板に、餌箱に鎖でつながれたゴシキヒワを描く。画家は同じ年、デルフトの火薬庫の爆発で命を落とした。マウリッツハイス美術館が所蔵する。

画面の読み解き

所蔵館によれば、描かれているのはヨーロッパのゴシキヒワで、白く塗られた壁の前で、餌箱の湾曲した止まり木に鎖でつながれている。この鳥は芸を覚えられるため飼い鳥として人気があり、鎖につけた指ぬきほどの小さな桶で水をくみ上げることもできた。CODART の解説によれば、オランダ語の愛称「プッテルチェ」は、下に置いた容器から小さな桶で水をくむこの芸にちなむ。鳥は下から見上げるように描かれ、絵が高い位置に掛けられたことをうかがわせる。狩猟の獲物を並べた静物画でも、はっきりした寓意画でもなく、鳥だけを親しげにとらえた点で、当時ほかに例のない作品だった。画面の下の中央には「C FABRITIVS 1654」の署名と年記がある。

技法・様式

板に油彩で描かれる。所蔵館によれば、ファブリティウスは絵具をさまざまな厚さで塗り、筆の跡がはっきり見える。黒い翼の中の小さな黄色い羽は、乾かない絵具を筆で引っかいて表したもので、師のレンブラントから学んだ技法である。CODART の解説は、主題の率直さと簡素さ、鮮やかな色の点、幅の広い筆づかい、柔らかな影が、本作の尽きない魅力をつくっているとする。

来歴

所蔵館によれば、本来の用途は分かっておらず、トロンプ・ルイユ(だまし絵)として、あるいは戸棚の小さな扉として使われた可能性がある。ブリュッセルのカンベルラン家が所蔵し、1865年に批評家テオフィル・トレに贈られた。1892年12月5日のトレの旧蔵品の競売を経てパリのマルティネ・コレクションに入り、1896年2月27日のその競売で館が購入した。所蔵番号は605。現在は第14室に展示されている。

意義

CODART の解説によれば、このつつましい絵は、オランダ美術で最も愛される作品の一つとなった。ライデン・コレクションの伝記によれば、ファブリティウスの作と確かめられた絵は13点しかなく、本作と《歩哨》はその独創性と質の高さで知られる。ドナ・タートの小説『ゴールドフィンチ』と、その映画化でも広く知られるようになった。