クレジット方針 収録範囲について お問い合わせ
作品COLLECTION 画家ARTISTS 流派MOVEMENTS 時代PERIODS 所蔵MUSEUMS 様式史HISTORY 用語集GLOSSARY 検索SEARCH

《姉》

La Sœur aînée
《姉》ウィリアム・アドルフ・ブグロー
Wikimedia Commons / ヒューストン美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
ウィリアム・アドルフ・ブグロー
制作年
1869年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
130.2 × 97.2 cm
所蔵
ヒューストン美術館 (92.163)
広告

曇り空と緑の野を背に、長い金髪の少女が土手に腰かけ、膝の上で眠る赤ん坊を両腕で抱いている。少女は素足で、まっすぐこちらを見つめ、赤い帽子の赤ん坊は少女の胸に頭を預けている。

概要

《姉》は、フランスの画家ウィリアム・アドルフ・ブグローが1869年に描いた油彩画で、ヒューストン美術館が所蔵する。縦130.2センチ、横97.2センチのキャンバスに、幼い弟を膝に抱く少女を描く。所蔵館によれば、ブグローは典型的な成功を収めたアカデミーの画家で、その作品はヨーロッパとアメリカの収集家に強く求められ、近年あらためて名声を取り戻している。

画面の読み解き

曇り空と緑の野を背に、長い髪の少女が土手に腰かけ、赤い帽子の赤ん坊を膝の上に抱いている。所蔵館によれば、少女はこちらをじっと見つめながら、やさしく赤ん坊を抱いており、ほとんど説明しがたいほどの魅力をそなえている。子どもたちの腕と脚は画面のほぼ中央に集まり、構図は一つにまとまって均衡がとれている。

技法・様式

所蔵館によれば、本作は並外れた技量で描かれた感傷的な風俗画で、画家の娘アンリエットと息子ポールがモデルとなった。ブグローは二人からあらゆる欠点を取り去り、非の打ちどころのない顔立ちで清潔な服を着た子どもとして、牧歌的な田園を背景に描いた。なめらかな絵具の塗りと細部への入念な注意によって、ほとんど超写実的な表現になっている。

来歴

所蔵館によれば、本作は1869年11月5日にパリの画商グーピル商会を通じて売られ、1870年1月からハーグのマステンブルック氏が持っていた。その後ロッテルダムのH・H・ルーロフス・ヘイルマンスの所有となり、1902年4月9日にハーグでの売り立てに出された。1902年から1984年までオランダの個人の収集、1992年までヒューストンの個人の収集にあり、同年に同館に寄贈された。クレジットは「父をしのぶ匿名の婦人からの寄贈」である。

意義

所蔵館によれば、ブグローの作品はもともと、盛期ルネサンスの巨匠たちを通じて伝えられた古典主義と古代の理想に学んでいるが、本作のような作品は、ことさらにヴィクトリア朝的な理想を示している。本作は1984〜1985年にパリのプティ・パレなどを巡回したブグローの回顧展に出品された。