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《ヴァイオリン奏者の肖像》

Portrait of a violinist
《ヴァイオリン奏者の肖像》アンヌ・ヴァライエ=コステル
Wikimedia Commons / スウェーデン国立美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
アンヌ・ヴァライエ=コステル
制作年
1773年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
116 × 96 cm
流派
ロココ
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薄暗い部屋で、白い衣に淡い紫の胸飾りの若い女性が肘掛け椅子に腰かける。片手でヴァイオリンを支え、膝の上に楽譜と弓を置いて、静かに目を伏せる。髪には紫のリボンが結ばれ、ヴァイオリンの弦は切れている。

概要

《ヴァイオリン奏者の肖像》は、フランスの画家アンヌ・ヴァライエ=コステルが1773年に描いた油彩の肖像画である。縦116センチ、横96センチ。ヴァイオリンを手に椅子に腰かける若い女性を描き、ストックホルムのスウェーデン国立美術館が所蔵する。館は本作を、画家の代表作の一つに疑いなく数えられるとしている。

画面の読み解き

館の目録によれば、画面には椅子に座る女性が描かれ、手には弦の切れたヴァイオリンを持ち、膝には楽譜と弓を置いている。館の解説によれば、構図には静けさと物思いの気配が満ちている。切れた弦は、人生のはかなさを表すとも考えられ、画面のすぐれた見どころとなると同時に、その意味について問いを投げかける。ヴァライエ=コステルは、楽器を描くことに並外れた才能をもっていた。

技法・様式

キャンバスに油彩で描かれる。館によれば、画家は王族の注文を求めて肖像画も描いたが、その数は少なく、多くは画家と直接の関わりのある人々を描いたものだった。このことと、ある種の似かよりから、研究者は本作を、画家の3人の姉妹マドレーヌ、エリザベート、シモーヌのいずれかを描いた風俗画とみている。姉妹の誰かが本当にヴァイオリンを弾いたかどうかはわかっていない。

来歴

館の目録が引く文献によれば、本作は1970年刊行の画家の作品目録では所在不明とされていた。1999年にはパリのディディエ・アーロン画廊の肖像画展に出品され、2002年から2003年にかけては、ダラス美術館とマルセイユのヴィエイユ・シャリテで開かれた画家の回顧展に出品された。2015年、ヴィロス基金の寄付によって館が購入した。現在は館の18世紀の展示室(第1603室)に展示されている。所蔵番号はNM 7297。

意義

館によれば、ヴァライエ=コステルが本作を描いたのは、王立絵画彫刻アカデミーに迎えられた3年後のことである。わずか26歳の、しかも未婚の女性がアカデミーに選ばれたことは、当時きわめて異例の出来事だった。館は本作を、18世紀フランス絵画の収集に新たに加わった作品として紹介している。