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《バラを持つマリー・アントワネット》

Marie-Antoinette, reine de France (1755-1793)
《バラを持つマリー・アントワネット》エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン
Wikimedia Commons / ヴェルサイユ宮殿 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン
制作年
1783年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
116 × 88.5 cm
所蔵
ヴェルサイユ宮殿 (プティ・トリアノン)
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木立と青い空を背に、羽根飾りを髪に載せた王妃が体をやや斜めに向けて立つ。青灰色の絹のドレスにはレースの縁取りがあり、首には真珠の二連。片手に一輪の薔薇を持ち、もう一方の手でリボンをつまむ。

概要

《バラを持つマリー・アントワネット》は、フランスの画家エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランがフランス王妃マリー・アントワネットを描いた肖像画で、ヴェルサイユ宮殿が所蔵する。館の記録では縦116センチ、横88.5センチのキャンバスに油彩で、制作年は1783年。館の題は《マリー・アントワネット、フランス王妃(1755〜1793)》、通称は《「バラの」マリー・アントワネット》で、所蔵番号はMV 3893。館によれば、本作は1783年のサロンに出された肖像の、いまは失われた原作の再制作である。

画面の読み解き

木立と青い空を背に、羽根とリボンの髪飾りを着けた王妃が、体をやや斜めに向けて立つ。首には真珠の二連を掛け、片手に一輪の薔薇を持ち、もう一方の手でそのリボンをつまむ。館の学芸員ジュリエット・トレイの解説によれば、王妃が着ているのは古典的な青灰色の絹のドレスで、王妃がリヨンの絹織物業者をひそかに後押ししていることを示していた。

技法・様式

館によれば、ヴィジェ=ルブランは1783年のサロンに王妃の新しい肖像を出したが、モデルが「ゴール」と呼ばれる軽いモスリンのドレスを着ていたため、見る人を驚かせた。このドレスは仕立屋ローズ・ベルタンがパリの流行に合わせたもので、王妃が宮廷を離れてプティ・トリアノンで過ごすときに好んだ。人々は王妃の身分にふさわしくない装いと受け取り、絵はすぐに取り下げられた。画家はサロンが閉じる前に展示するため、同じポーズのまま、急いで2枚目の肖像を描いた。2枚目の展示は大きな成功を収め、いくつもの再制作が作られた。同じ1783年、画家はライバルのアデライード・ラビーユ=ギアールとともに王立絵画彫刻アカデミーに迎えられ、初めてサロンに出品している。

来歴

館の来歴によれば、本作はサロンでゴール姿の肖像に代わって掛けられた原作の再制作で、1784年の記載がある。ルイ16世の収集に入り、1818年にはルーヴルの収蔵庫で、王家の館の飾りに使える作品として記録された。ルイ=フィリップの時代にヴェルサイユに入り、1837年の案内書には作者名のないまま北翼の肖像の間の作品として載る。現在はプティ・トリアノンの迎賓の間に展示されている。

意義

館は、2枚目の肖像の成功が数多くの再制作を生んだと記し、本作をその一つとして伝える。画家は1778年から王妃を描き、1787年にはヴェルサイユに残る《マリー・アントワネットとその子供たち》も手がけた。