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《エルサレムの滅亡を嘆くエレミヤ》

Jeremia treurend over de verwoesting van Jeruzalem
《エルサレムの滅亡を嘆くエレミヤ》レンブラント・ファン・レイン
Wikimedia Commons / アムステルダム国立美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
レンブラント・ファン・レイン
制作年
1630年
素材
板 / 油絵具
寸法
58 × 46 cm
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薄暗い岩陰で、白いひげの老人が頬杖をつき、うなだれる。かたわらには金や銀の器と分厚い書物が置かれ、左の遠くでは、炎に包まれた町が赤く燃えている。

概要

《エルサレムの滅亡を嘆くエレミヤ》は、オランダの画家レンブラント・ファン・レインが1630年に描いた油彩の板絵で、アムステルダム国立美術館が所蔵する。館の記録では、縦58センチ、横46センチ。所蔵番号はSK-A-3276。画面には「RHL 1630」の署名と年記がある。

画面の読み解き

館の解説によれば、うちひしがれた預言者エレミヤが、疲れた老いの頭を手にもたせかけている。彼が嘆いているのは、背景で炎に包まれるエルサレムで、その滅亡を彼自身が預言していた。画面では、老人は洞窟の岩陰に毛皮で縁取った衣をまとって座り、敷物の上に素足を投げ出している。かたわらには金銀の器を盛った鉢と、背に文字の記された分厚い書物が置かれる。1793年のストロガノフ家の目録は本作を「瞑想する哲学者」と呼び、洞窟の奥の美しい敷物に座り、「聖書」と題した書物に肘をつく尊い老人が、無造作に投げ出された金銀の器に表される現世のむなしさを深く思っているようだと記していた。洞窟の外の遠くには、燃える町と攻め上る兵士、逃げ惑う住民が見えるという。

技法・様式

館によれば、レンブラントは光と闇の強い対比、すなわちキアロスクーロによって劇的な効果を高めた。預言者のひげをたくわえた頭は、画家がこのころよく銅版画に描いた老人たちの一人から取られている。画面では、老人の顔と手、器の金属、衣の縁に光が集まり、岩陰と背景の大部分は深い闇に沈んでいる。

来歴

館の記録によれば、本作は1767年6月10日にアムステルダムの競売で100ギルダーで売られ、1768年にはベルリンの収集家カール・フィリップ・セザールの手にあった。その後ロシアのアレクサンドル・セルゲーエヴィチ・ストロガノフ伯爵が所有し、1793年にはサンクトペテルブルクのネフスキー大通りの邸宅の収集目録に載った。伯爵の姪ナターリヤ・パヴロヴナとその夫セルゲイ・グリゴリエヴィチ・ストロガノフ伯爵、さらにその孫セルゲイ・アレクサンドロヴィチ・ストロガノフ伯爵に受け継がれ、1922年に30万フランでストックホルムのヘルマン・ラッシュに売られた。1939年、館は個人の支援者、レンブラント協会、オランダ国などの支援を受けて、ラッシュから15万ギルダーで購入した。

意義

館の記録に引かれた1793年のストロガノフ家の目録は、本作を「瞑想する哲学者」と題し、1630年の年記が下のほうにあること、版画家シュミットがその手法で本作を版画にしたことも記している。18世紀には現世のむなしさを思う哲学者の絵とみられていた主題を、館はいま、自らの預言したエルサレムの滅亡を嘆く預言者エレミヤとしている。1630年はレンブラントが故郷ライデンで活動していた時期にあたり、この年の画家は24歳だった。