《子供の遊戯》
- 作者
- ピーテル・ブリューゲル(父)
- 制作年
- 1560年
- 素材
- 板(オーク材) / 油絵具
- 寸法
- 116.4 × 160.3 cm
- 所蔵
- ウィーン美術史美術館
- 時代
- ルネサンス
- 流派
- 北方ルネサンス
高みから見下ろした広場と通りを、数えきれない子どもたちが埋め尽くす。輪回しや馬跳び、竹馬、樽乗りなど、それぞれがさまざまな遊びに夢中になっている。
概要
《子供の遊戯》は、ネーデルラントの画家ピーテル・ブリューゲル(父)が1560年に描いた油彩の板絵で、ウィーン美術史美術館が所蔵する。館の記録では、オーク材の板に描かれ、縦116.4センチ、横160.3センチ。所蔵番号は絵画館1017で、館の絵画館X室に展示されている。右下の横木に「BRVEGEL 1560」の銘がある。
画面の読み解き
館が Google Arts & Culture に寄せた解説(ツェツィーリア・ビショフ)によれば、見る者は鳥の目の高さから広い広場を見下ろす。広場の端では、町から田園へと景色が移っていく。右には、中心に消失点をとった長い通りが町の中心へ延び、そこに教会の尖塔(あるいは市庁舎の塔)が空にそびえる。町寄りの広場の端に建つ、銃眼のある建物は、小川の流れに沿ったアーケードに通じている。左端では、地平線にのどかな村が見える。そこで230人を超える子どもたちが、83種類の遊びに興じている。町全体が子どもたちのもののようである。
技法・様式
館の解説によれば、鳥瞰は、これほど多くの人物を見分けられるように描き込むための、ブリューゲルにとってほとんど唯一の方法だった。人物と場面があまりに小さいので、すべての遊びを読み解こうとする人は、画面の一つひとつの部分をゆっくり細かく見ていくことになり、それ自体が楽しい時間つぶしになるという。館の作品頁は、この構成には美術のなかに先例も類例もなく、教訓を説かない描かれた「百科事典」のように働くとしている。
来歴
館の記録によれば、本作は1594年、エルンスト大公がブリュッセルで購入した。
意義
館の解説によれば、ブリューゲルは当時の子どもの遊びを百科事典のように見せている。ただし近代の研究者のなかには、このような人文主義的で「素朴な」解釈を受け入れず、一見役に立たない子どもたちの遊びを、人間のふるまいの無意味さと愚かさのたとえとみた者もいた。館は、その見方はおそらく誤りだとしている。