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《化粧する若い女》

Jeune femme se poudrant
《化粧する若い女》ジョルジュ・スーラ
Wikimedia Commons / コートールド・ギャラリー / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
ジョルジュ・スーラ
制作年
1888–1890年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
95.5 × 79.5 cm
流派
新印象派
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青みを帯びた壁を背に、コルセット姿のふくよかな女性が小さな化粧台に向かい、パフで白粉をはたく。台の上には鏡と小瓶が置かれ、左上の壁の額の中には花を挿した花瓶が描かれている。画面全体が、色の細かな点の重なりでできている。

概要

《化粧する若い女》(仏: Jeune femme se poudrant)は、フランスの画家ジョルジュ・スーラが1888年から1890年頃に描いた油彩画である。縦95.5センチ、横79.5センチ。所蔵館によれば、31歳で世を去ったスーラが描いた唯一の本格的な肖像画で、伴侶のマドレーヌ・クノブロックが化粧をする姿をとらえる。ロンドンのコートールド・ギャラリーが所蔵する。

画面の読み解き

青みを帯びた壁を背に、コルセットをつけ、黒い髪を高く結い上げた女性が、脚の湾曲した小さな化粧台に向かって座る。右手に持ったパフで白粉をはたき、台の上には細い脚の鏡と小瓶が置かれる。所蔵館によれば、化粧品が表す自然と人工という主題は、スーラ独特の点描の技法にも響き合っている。左上の壁の額には花を挿した花瓶が見えるが、所蔵館によれば、そこにはかつて、画架に向かうスーラ自身の姿が鏡に映っていた。友人に冷やかされたスーラは、それを花瓶に描き替え、知られている唯一の自画像を塗りつぶしたという。所蔵館の名品紹介によれば、イタリア国立光学研究所のスキャナーによる調査が、この描き替えを明らかにした。

技法・様式

キャンバスに油彩で描かれる。所蔵館によれば、スーラは画面に色の点の「皮膚」をかぶせて、表面を生き生きとさせ、量感を生み出した。新しく唱えられた光学の理論に従い、オレンジと青、ピンクと緑のように、色相環の反対側にある色を隣り合わせに置いて、対比を強めている。壁の光と影の移ろいも、純粋な色の小さな点を、濃さと強さを変えて並べることで表されている。画面の縁は色の点で描かれた枠になっており、その右下に「Seurat」の署名がある。

来歴

所蔵館によれば、モデルのマドレーヌ・クノブロックのもとにあった本作は、批評家フェリックス・フェネオン、収集家ディクラン・ケレキアンらを経て、1923年にニューヨークで競売にかけられた。その後、収集家ジョン・クインやパリの画商ポール・ローゼンベールの手を経て、1926年に実業家サミュエル・コートールドが購入し、1932年に寄贈した。所蔵番号は P.1932.SC.396。1997年から1998年には東京などを巡回した「コートールド・コレクション」展にも出品された。

意義

所蔵館の名品紹介によれば、モデルのマドレーヌはスーラの子を産んだ伴侶であり、本作はきわめて個人的な意味を帯びている。館の展覧会歴によれば、本作は2018〜2019年のロンドン・ナショナル・ギャラリーの「コートールド印象派」展や、2019年のパリのルイ・ヴィトン財団の「コートールド・コレクション」展にも並び、新印象派を代表する一点として館の外でも紹介されてきた。