《ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの橋》
- 作者
- アルフレッド・シスレー
- 制作年
- 1872年
- 素材
- キャンバス / 油絵具
- 寸法
- 49.5 × 65.4 cm
- 所蔵
- メトロポリタン美術館
- 時代
- 写実・印象派
- 流派
- 印象派
左の手前から、石の橋脚と鉄の吊り橋が斜めにセーヌ川を渡る。対岸には白壁の家々と高い木が並び、岸辺には小舟がつながれる。日を受けた水面がきらめき、橋の下では人を乗せた舟が浮かぶ。
概要
《ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの橋》は、印象派の画家アルフレッド・シスレーが1872年に描いた油彩画で、ニューヨークのメトロポリタン美術館が所蔵する。館の記録では縦49.5センチ、横65.4センチのキャンバスで、1964年にヘンリー・イッテルソン・ジュニア夫妻が館に寄贈した。所蔵番号は64.287で、館の957室に展示されている。
画面の読み解き
館の解説によれば、描かれているのは、ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの村とパリ郊外のサン=ドニを結ぶ、鋳鉄と石でできた吊り橋で、1844年に架けられた。画面の左手前から、石の橋脚と鉄の橋が斜めにセーヌ川を渡り、対岸には白壁の家々と高い木が並ぶ。シスレーは橋を間近から鋭い角度でとらえ、川の上と岸辺に行楽の人々を描き加えた。岸には小舟がつながれ、橋の下を人を乗せた舟が進む。
技法・様式
館によれば、明るい色の短く平らな筆触が、水面をすばやく横切る日差しのきらめきを表している。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、1860年代にシスレーがモネ、ピサロ、ルノワールらとともに戸外制作の描き方を育てたと述べる。空の青と雲の白、家々の壁の明るさ、水に映る光が、画面全体を晴れた日の空気で満たしている。
来歴
館の記録によれば、本作は1964年にヘンリー・イッテルソン・ジュニア夫妻から館に寄贈された。それ以前の来歴は、館の作品頁には載っていない。
意義
館によれば、1870年代から1880年代の初めにかけて、シスレーは新しく架けられた橋を近代の象徴として数多く描いた。本作はその早い例の一つである。ロンドン・ナショナル・ギャラリーによれば、1870年代はシスレーにとって実り多い、転機となる時期だったが、商業的な成功にはほとんど恵まれず、その後も生涯貧しさに苦しんだ。