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《四聖人の殉教》

Martirio dei santi Placido, Flavia, Eutichio e Vittorino
《四聖人の殉教》アントニオ・コレッジョ
Wikimedia Commons / パルマ国立美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
コレッジョ
制作年
1524年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
157 × 182 cm
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左の処刑人が剣を振り上げ、黒い修道服の聖プラキドゥスがひざまずいて天を仰ぐ。右では聖女フラウィアが背後から刺されながら、冠と棕櫚を手に舞い降りる天使を見上げる。右端には兄弟たちの亡骸が横たわる。

概要

《四聖人の殉教》は、イタリアの画家コレッジョが1524年頃に描いた油彩画で、パルマ国立美術館が所蔵する。館の題は《聖プラキドゥス、聖フラウィア、聖エウティキウス、聖ウィクトリヌスの殉教》。館の記録では、キャンバスに油彩で、縦157センチ、横182センチ。所蔵番号はGN 353で、パルマのサン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ修道院に由来し、館の展示区画「コレッジョの神話」に展示されている。館の解説によれば、本作は同じ聖堂のデル・ボーノ礼拝堂のために、《キリストの哀悼》と対で描かれた2枚の画布の一つである。

画面の読み解き

館の解説によれば、4人の殉教者はローマの元老院議員テルトゥルスの子で、プラキドゥスは聖ベネディクトゥスの最初の弟子の一人となり、修道士としてメッシーナへ渡った。妹フラウィアと兄弟たちもそこに加わって布教したが、異教徒に襲われたシチリアで4人とも命を落とした。コレッジョと注文主が選んだのはその最後の場面である。画面の左では処刑人が剣を振り上げ、黒い修道服のプラキドゥスがひざまずく。右ではフラウィアが背後から刺される。二人は、外から舞い降りて殉教の褒美を授ける天使を見上げている。館によれば、天使が手にする冠は、いまだに茨の冠であり、それは対の画布で横たわるキリストの手の脇にある冠と響き合う。右端には、エウティキウスとウィクトリヌスの切り裂かれた亡骸がのぞく。

技法・様式

館によれば、ルーヴル美術館の素描(所蔵番号5914)が示す最初の案は、より型どおりの左右対称の構図だったが、コレッジョは斜めの構図を選んだ。若い殉教者の切られた首から始まり、プラキドゥスの処刑人が握る剣で終わるこの対角線は、劇的な高まりのなかで見る者を暴力の場面へ引き込む。その線の上で、処刑人の視線は犠牲者へ、犠牲者の視線は天使へと交差する。天使を彼らの横ではなく正面に置いた、大胆な遠近の切り取り方(短縮法)も館は指摘している。手前の人物には、閃光のような光が逆光の効果を与えている。

来歴

館の解説によれば、珍しい主題の選択は、プラキドゥスという名の修道士だった注文主の示唆によるものに違いない。日本語版ウィキペディアによれば、注文主はパルマの貴族で、のちに教皇パウルス3世の聴罪司祭となったプラシド・デル・ボーノで、礼拝堂の左右の壁を本作と《キリストの哀悼》が飾った。館によれば、礼拝堂のアーチの下面にも、栄光のキリストや聖パウロの回心などが描かれていた。作品はのちに修道院から館に移った。

意義

館は、二つの画布を一つの創作の季節に結びつけているのは、何より熱を帯びた感情の温度であり、それは次の世紀に強い力で受け継がれる「情念の詩学」の始まりだと述べる。暴力と恍惚という最も強く対立する感情を、処刑人と犠牲者の二組の対で描いた本作で、ひざまずく二人の優美な姿は、残虐な行いを、意識してそれを受け入れる姿勢と結びつけている。館はまた、左の処刑人の姿が、ポルデノーネのクレモナ大聖堂の兵士や、1524年頃のロレンツォ・ロットのトレスコーレのフレスコの兵士と通じ合うと指摘する。