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《青い肘掛け椅子の少女》

Little Girl in a Blue Armchair
《青い肘掛け椅子の少女》メアリー・カサット
Wikimedia Commons / ワシントン・ナショナル・ギャラリー / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
メアリー・カサット
制作年
1878年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
89.5 × 129.8 cm
流派
印象派
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青い肘掛け椅子が並ぶ明るい部屋で、白い服の少女が両脚を投げ出し、片腕を頭の後ろに回して深く座り込む。左の椅子では、茶色の小さな犬が丸くなって眠っている。

概要

《青い肘掛け椅子の少女》(英: Little Girl in a Blue Armchair)は、アメリカの画家メアリー・カサットが1878年に描いた油彩画である。縦89.5センチ、横129.8センチのキャンバスに、青い肘掛け椅子に寝そべる少女を描いた肖像画で、ワシントン・ナショナル・ギャラリーが所蔵する。館の展覧会の冊子は、本作を、ゆるやかな筆づかいと明るい色からみて、おそらくカサットの最初の本格的な印象派の絵とする。

画面の読み解き

花模様の布を張った青い椅子と長椅子が部屋を埋め、奥の窓から光が差す。少女は白い服にタータンの飾り帯を締め、黒い靴下の脚を投げ出して、片腕を頭の後ろに回している。英語版ウィキペディアによれば、カサットは1903年に画商アンブロワーズ・ヴォラールに宛てた手紙で、モデルは画家エドガー・ドガの友人の子だったと書いている。左の椅子で眠る犬はブリュッセル・グリフォンで、ドガがカサットに贈ったのと同じ犬種である。

技法・様式

キャンバスに油彩で描かれ、左下に署名がある。館によれば、カサットはヴォラールへの手紙で、ドガが制作中に助言し、背景にも手を入れたと述べている。近年の洗浄と修復、X線や赤外線による調査で、その仕事が明らかになった。カサットははじめ床の端を水平の線で示し、奥の壁を画面と平行な一枚の壁として描いていた。ドガは部屋の角を加え、二つの壁が交わる斜めの線で空間を広げた。こうした広角の対角線はドガには珍しくないが、カサットには前例がない。角の周りには、灰色がかった銀褐色の絵具を意図的にこすった跡があり、これもカサットにはない手法である。新しい角に合わせて、カサットは奥の長椅子を傾いた壁にそろえて描き直し、犬もいったん床に置いてみてから椅子の上に戻した。

来歴

英語版ウィキペディアによれば、カサットは本作を1878年のパリ万国博覧会のアメリカ部門に送ったが落選し、ドガが手を入れた絵だっただけに憤慨した。館の冊子によれば、翌1879年の印象派展でカサットはグループに初めて加わり、本作を含む十数点を出品した。館の来歴によれば、本作は画家からヴォラールが買い、パリの画商エクトール・ブラームを経て、1963年11月にポール・メロン夫妻が購入した。1983年に館に寄贈された。所蔵番号は1983.1.18。

意義

館は2014年、本作を中心に二人の画家の交流をたどる展覧会「ドガ/カサット」を開き、館の修復家らの調査で、長く推測にとどまっていたドガの関与を具体的に示した。カサットはドガの絵に初めて出会ったときを「人生が変わった」と回想し、ドガはカサットの絵を初めて見て「私と同じように感じる人がいる」と言ったと伝えられる。