
《眼鏡をかけた自画像》(1771年、パステル、ルーヴル美術館)
Wikimedia Commons / ルーヴル美術館 / Public domain- 生没年
- 1699–1779年
- 国籍
- フランス
- 様式
- ロココ
ジャン・シメオン・シャルダン
パリ生まれのフランスの画家。身近な器や食べ物を描いた静物画と、日常の静かな情景を描いた風俗画で、18世紀を代表する画家となった。ディドロは「偉大な魔術師」と呼んだ。
略歴BIOGRAPHY
生涯
ロンドン・ナショナル・ギャラリーの所蔵目録(ハンフリー・ワイン、2018年)によれば、パリのサン=シュルピス教区に、ビリヤード台職人の子として生まれた。歴史画家のピエール=ジャック・カーズとノエル=ニコラ・コワペルのもとで修業したとみられ、1724年2月に聖ルカ・アカデミーの親方となった。1728年9月、王立絵画彫刻アカデミーに名乗り出て、異例にも同じ日に入会を認められた。入会作品の《赤エイ》と《食器棚》は、ともにルーヴル美術館にある。1744年に二度目の妻と結婚し、1752年から王の年金を受け、1757年からはルーヴルに住まいを与えられた。1779年、80歳で没した。
様式
同目録によれば、アカデミーには「動物と果物に巧みな」静物画家として迎えられた。これは主題の序列で最も低い部門だった。1733年頃から1748年頃までは風俗画に移り、1750年頃からふたたび静物画に戻った。晩年にはパステルの肖像の連作を描いた。身近な器を簡素な背景の前に置く静物画と、教訓や笑いを込めた17世紀オランダの風俗画とは異なる、静かで思索的な日常の情景で知られる。制作は念入りで、50年の画業で知られる作品はおよそ190点にとどまる。
代表作
アカデミーの入会作品《赤エイ》(1728年)と《食器棚》(ルーヴル美術館)、《市場からの帰り》(3点の版があり、一つはルーヴル美術館)、晩年のパステルの自画像がある。
影響
同目録によれば、ディドロは1763年のサロンの出品作について、シャルダンが画布に置くのは絵具ではなく「ものの実体そのもの、空気と光だ」と称え、「偉大な魔術師」と呼んだ。ルイ15世、スウェーデン王妃ロヴィーサ・ウルリカ、ロシアのエカチェリーナ2世からも注文を受け、1755年からは22年にわたってサロンの展示の飾り付けを任された。