- 生没年
- 1460–1495年
- 国籍
- ネーデルラント
- 様式
- 初期フランドル派
ヘールトヘン・トット・シント・ヤンス
15世紀後半にハールレムで活動した画家。名は「聖ヨハネ(兄弟団)の小さなヘーラルト」を意味する。生涯はほとんど知られず、28歳ほどで若くして没したと伝えられる。
略歴BIOGRAPHY
生涯
ロンドン・ナショナル・ギャラリーの画家解説によれば、生年は1455年から1465年頃、没年は1485年から1495年頃とされる。ヘールトヘン・トット・シント・ヤンスという名は「聖ヨハネの小さなヘーラルト」を意味し、画家が属していたとみられるハールレムの聖ヨハネ兄弟団を指す。館はこれを俗人の修道会と説明している。生涯についてはほとんど分かっておらず、作品の帰属も主に様式にもとづく。主な情報源は17世紀初めのカレル・ファン・マンデルの記述で、それによればライデンに生まれてファン・アウワーテルに学び、28歳ほどで若くして没した。
様式
同ギャラリーによれば、作品にはフーゴー・ファン・デル・グースとロヒール・ファン・デル・ウェイデンの作品の知識がうかがえるが、子どものような姿としぐさの人物で満たされた、率直で簡素な表現に独自の持ち味がある。館の《夜のキリスト降誕》の解説は、幼子から放たれる光が闇のなかに親密さと畏れの感覚を生み、画家が幼子、焚き火、天使という異なる光の源を描き分けていると述べる。
代表作
同ギャラリーによれば、最も野心的な作は、ハールレムの聖ヨハネ聖堂の主祭壇画の2枚の板で、いまはウィーン美術史美術館にある。ベルリンの《荒野の洗礼者聖ヨハネ》は、風景を描く試みとして当時のネーデルラント絵画のなかで際立ち、思いに沈む聖人の姿を風景が引き立てている。ロンドン・ナショナル・ギャラリーには、1490年頃の小さな板絵《夜のキリスト降誕》がある。
影響
館の《夜のキリスト降誕》は、フーゴー・ファン・デル・グースの失われた夜の降誕図にもとづきながら、それより心を打つ作品とされ、館で最も人気のある降誕図の一つとなっている。