
クヌーズ・ラーセン《L.A.リングの肖像》1901年、キャンバスに油彩、個人蔵
Wikimedia Commons / Public domain- 生没年
- 1854–1933年
- 国籍
- デンマーク
- 様式
- 写実主義、象徴主義
ラウリツ・アナセン・リング
1854年にデンマーク南シェラン島の村リングで生まれ、1933年に没した画家。故郷の村の名を姓とし、農村の人々と風景を、厳しい写実と象徴的な深みをあわせ持つ画面に描き続けた。
略歴BIOGRAPHY
生涯
デンマークの百科事典『レックス』によれば、1854年8月15日、南シェラン島の村リングに生まれた。本名はラウリツ・アナセンで、1881年に生まれた村の名を姓とした。1872年に塗装職人の資格を得て、王立美術アカデミー(1875〜1877年、1884〜1885年)と芸術家自由研究学校(1886年)に断続的に学び、1889年から1900年にかけてドイツ、ベルギー、オランダ、フランス、イタリアを旅した。ネストヴェズやフレゼリクスヴェアなどシェラン島各地に住み、1914年からはロスキレ近くのスケト・ヨーアンスビェアに暮らした。1896年に陶芸家で画家のシグリズ・ケーラーと結婚している。1901年にエカスベア賞、1906年にトーヴァルセン賞を受けた。1933年9月10日に没した。
様式の変遷
デンマーク国立美術館は、リングが生涯、自分の育った農村を主題とし、売れるための感傷も安易な手さばきも退けて、農民の暮らしをまっすぐに描いたとする。同時代の批評家は彼を「醜さの使徒」と呼んだ。『レックス』によれば、1880年代の絵は写実の形で社会への憤りを示し、1890年代には写実と象徴主義を結びつけた。思いがけない画面の切り取り、斜めの構図、細部の精確さが特徴で、戸口や窓、踏切のような内と外の境に立つ人物が、くり返し現れる主題となった。
代表作
デンマーク国立美術館の《夕べ。老婆と死》(1887年)、《庭の戸口で、画家の妻》(1897年)、《石灰塗り職人》(1908年)のほか、《ロスキレ・フィヨルドの夏の日》(1900年、ランダース美術館)が知られる。
影響
デンマーク国立美術館は、リングをデンマークで最も重要な風景画家の一人とし、J.Th.ルンビューやヴィルヘルム・キュンの伝統を受け継いで深めたと述べる。象徴主義に通じる面では、作品の規模でも重要さでもヴィルヘルム・ハマスホイに並ぶ画家とされる。