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《ウェイク・ベイ・ドゥールステーデの風車》

De molen bij Wijk bij Duurstede
《ウェイク・ベイ・ドゥールステーデの風車》ヤーコプ・ファン・ロイスダール
Wikimedia Commons / アムステルダム国立美術館 / Public domain 拡大して見る ⌕
PLATE
作者
ヤーコプ・ファン・ロイスダール
制作年
1668–1670年
素材
キャンバス / 油絵具
寸法
83 × 101 cm
所蔵
アムステルダム国立美術館 (アムステルダム市からの貸与(A. ファン・デル・フープ遺贈))
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灰色の雨雲が渦巻く空の下、川岸に円筒形の石造の風車がそびえ、雲間の光がその胴を照らす。左には帆を張った小舟が浮かび、岸辺の道を女たちが歩いていく。

概要

《ウェイク・ベイ・ドゥールステーデの風車》(蘭: De molen bij Wijk bij Duurstede)は、オランダの画家ヤーコプ・ファン・ロイスダールが1668年から1670年頃に描いた油彩画である。縦83センチ、横101センチのキャンバスで、アムステルダム国立美術館の「名誉の間」に展示されている。アムステルダム市の所蔵品で、銀行家アドリアーン・ファン・デル・フープの遺贈によるものである。

画面の読み解き

所蔵館によれば、風車は暗い雨雲に挑むように堂々とそびえ、ウェイク・ベイ・ドゥールステーデの町の城と教会を小さく見せる。手前にはレク川が流れる。所蔵館の目録の記述では、左にレク川と小舟、右の岸辺の近くに風車が立ち、遠くにドゥールステーデ城の塔、右にシント・ヤン教会の塔が見える。岸辺の道を数人の女たちが歩いていく。画面の上半分以上を白と灰色の雲の重なる空が占め、雲の切れ間からの光が、円筒形の風車の胴と岸辺を照らす。胴の中ほどには張り出した回廊がめぐり、所蔵館の作品紹介によれば、よく見るとそこに粉ひきが立って、嵐が来るかどうか天気を見定めているかのようである。手前の岸には杭を打った護岸が続き、波立つ水面に空の明るさが映る。

技法・様式

キャンバスに油彩で描かれる。オランダ美術史研究所(RKD)の記録によれば、右下に「JvRuisdael」の署名がある。所蔵館によれば、画家は低い土地と水と広い空という典型的なオランダの要素をこの堂々とした構図にすべて取り込み、それを同じくオランダらしい風車へと集めた。視点は低く、地平線は画面の下から3分の1ほどにあり、風車はその上へ大きくのびる。左奥の対岸は青灰色にかすみ、空気遠近法によって川の広がりが示される。RKD は、実際には町にあった城門フラウウェンポールトが描かれていないとする研究も挙げている。

来歴

RKD によれば、アムステルダムの銀行家アドリアーン・ファン・デル・フープ(1778〜1854年)の収集に入り、その遺贈によってアムステルダム市のものとなった。1855年から1885年まではアムステルダムの「ファン・デル・フープ美術館」で公開され、1885年からはアムステルダム国立美術館に貸し出されている。所蔵番号はSK-C-211。所蔵館の記録も「アムステルダム市からの貸与(A. ファン・デル・フープ遺贈)」としている。

意義

所蔵館は本作を世界的に名高い絵とし、それも当然だと述べる。描かれた風車そのものは、オランダ風車協会によれば、城壁の古い隅の塔を上へ積み増して造られた塔型の風車で、回廊をそなえた石造の風車として最も古いものの一つだった。町で穀物を挽く独占権を持っていたが、1817年に市の命で取り壊された。いまも城壁沿いに胴の一部が残り、絵にちなんで「ロイスダールの風車」と呼ばれている。